2010/07/20

私の好きな歌

今回のMJは「好きな歌」を描く課題でした。私が選んだのは、李香蘭の「夜来香」です。この歌のメロディはとても美しいです。そこから伝わるロマンティックな雰囲気も、ムーディーで好みです。


「あわれ春風に 嘆く鶯よ 月に切なくも 匂う夜来香」


本当は「蘇州夜曲」も良いなと思っていたのですが、絵にするのは難しいと思ってこちらにしました。しかし授業に参加したら、正一さんが見事にこの歌を描いていて、またしばし歌の世界に耽溺させていただきました。
蘇州夜曲は、歌詞も好みです。「君がみ胸に 抱かれて聞くは」からはじまる詩の世界は、とことんロマンティックで、聞いていると自分が主人公になったかのような儚い淡い幻想を抱かせてくれます。それが夢であり、消えていくのが分かっているゆえの憐れさであり、美しさです。

2010/07/10

ドイツの画家アルブレヒト・デューラーの「犀」。この作品は、本物の犀を見ずして描いた傑作であり、その創造性が魅力の木版画。似ているとか似ていないとか、そういう判断は無粋な作品。ヨーロッパでは、18世紀になった時でも、この絵は本物の犀を描写していると信じられていたそうです。



昔、動物園で犀を見た時、その皮膚に驚いたことがある。黒光りしたそれは、不思議と生気を感じさせないものだった。まるで彫刻のような美しさ。