ブログを始めてみます。よろしくお願いします。
日ごろ描いているイラストレーションを見ていただくことを主な目的にしています。その他、日常の様々なことも呟こうと思います。
文章を書くことは難しいです。良い文章を書こうと思うと嫌味になります。それは、絵を描くことにおいても同じです。しかし、何も意識せずにダラダラと漏れるがままに任せるのもいかがかと思うのです。
良い文章といいますと、思い出すのは幸田文の「雀の手帖」。明治の文豪である幸田露伴の次女、文の随筆集です。流暢な文章の中にも、しっかりとした存在感のある言葉の数々は、とても生き生きしています。
『少し馴れるとたちまち、よくしたいといういろけがついてしまって、新しい欄へ書くとき鉛筆がはにかむ。われながらいやらしい』
幸田文は己に対して非情なまでに厳しいです。その目線が、この美しい文章を生み出すのでしょう。
では、よろしくお願いいたします。
幸せの押し売りでもない、消費の堆積でもない、自意識過剰な日常でもない、厳しすぎるまでに冷徹な目線から書かれた日常生活。思わず背筋がしゃんとします。
絵を描く上で、私はこの姿勢を見習いたいと思います。
しかし、そんな幸田文でさえ、はじめての欄へ書こうとするときには良く見せたいという「いろけ」が邪魔をする、と言っているのですから、私ごときはとにかく真面目に取り組むしかないのかと思います。